夏期の暑さ対策、以前はお金の問題と割り切ってエアコンつけっぱなしだったのですが昨今はそういうわけにもいかず、かといってルータの温度が50度超えるようになるとさすがになんとかしないといけません。去年は換気扇を回して熱気を逃がしていたのですが、連続運転で潤滑油が切れたようで異音がして交換するはめに。その反省を踏まえての2年目の夏、温度が設定以上の値になった時に換気する仕組みを考えます。
まず見つけたのが明京電機のWATCH boot mini。別売りの温度センサを接続すると温度監視としきい値による電源制御が可能、と理想的な製品なんですが市場価格で5万円超もするため、ちょっと手が出ません。もっと安い物は無いかなと考えて思いついたのが温室とかで使われる農業用サーモスタット。探してみると昭和精機工業のグリーンサーモというのがありました。設定温度の調整もできて、価格も1万円弱とそこそこ手頃です。このグリーンサーモでも良かったのですが、温度調整とかいらないよなと思って検索して見つけたのが、坂口電熱のF-1サーモスタット。パーツなんですがお値段たったの700円なので、1,000円そこそこでスイッチ機能付きコンセントが作れそうです。電気工事士の資格を取った時に揃えた練習用の部材もあったので、これを買って作る事にしました。なお、以下の工作には電気工事士の資格が必要なので注意してください。
というわけでまずは単純にプラグとコンセントの間にサーモスタットを挟んだだけの物を作成。これにファンを繋げてルータの下から吹き上げた空気を前方に押し出すように配置します。試しに回しすと、これだけでルータの温度が5度近く下がりました。ファンレスのルータを冷やすのにごついファンで外気を撹拌するというのもちょっと本末転倒ぎみですが、気にしない。
[clear] 次に本命の換気扇へサーモスタットを付けるのですが、台所のものなので料理をする時には温度に関係なく回せる必要があります。そのために3路スイッチを使ってバイパスできるようにします。あとガス検知器の電源も同じ所から取っているのでついでに通常のコンセントも上に付けました。写真の状態でサーモスタット使用、スイッチを切り替えると常時通電です。
[clear] 今回は設定温度30度のBF130Lを買ってきて使ったのですが、結構頻繁にスイッチがon/offし、ちょっと気になりました。また製品情報ページに温度公差±5度とある通り、感度は結構いいかげんで個体差も大きいです。なんですがそこはバイメタルという単純な構造の製品。裏にねじがあってやろうと思えば大雑把にですがある程度の調整は可能です。
さらなる暑さ対策として、夜に涼しくなった外気を取り込む工夫をします。これまでは遮光カーテンを使っていたため外気とは遮断状態だったのですが、少し暑くなってきた6月頃、試しにカーテンの裾をめくりあげてみると外気がすーっと入ってきてこれが結構涼しい。しばらくは裾のめくり具合を調整していたのですが、なんかいい物がないかと探していて見つけたのがTOSOのビジックというロールスクリーン。メッシュと布を交互に繋げた1枚のシートに重りをのせて二つ折りにした状態で、シートを出し入れして重りを上下させる、という仕組みなのですが、二つ折りにされたシートどうしのメッシュと布地の位置関係で、日光や風の通し具合を調整できるというなかなかよくできた製品です。また、重りとなっているローラー(?)の分だけ前後のシート間に隙間ができるため、光を遮断していても空気は通るというのも、今回の目的にはむしろ都合がよいです。カーテンレールへの取り付け金具もついているので、遮光カーテンを外してレースのカーテンを付け替え、レースのカーテンがついていたレールにビジックを取り付ければ、壁に穴をあけたりする必要もありません。
[clear] 実際に使い始めたところ効果はかなりありました。部屋でテレビをみているとこれが結構な熱源となり、カーテンの裾上げだけでは温度上昇を防げなかったのが、このロールスクリーンにしたところ全く問題無し。外が無風だとさすがにつらいですがそれも7月に入ってから1回だけで、つくづく日本の気候にはすだれと蚊帳が向いているんだなぁと思ったり。
さてそんなロールスクリーンですが、もう1つ嬉しい誤算がありました。もともと日よけのためにアルミのサンシェードを使っていたのですが、これとロールスクリーンにレースのカーテンを組み合わせると、写真のように日中でも外がほとんど見えなくなりました。さらに夜には近くに街灯があるおかげでその光がアルミに反射して、ロールスクリーン全開でも中が見えない事が判明。前述の通り閉めた状態でも風は通るとはいえ温度差は出てくるので、今は全開で使っています。