有名な話だと思っていたのですが、つい最近、知らない人がいたので紹介。
「ほっとけない 世界のまずしさ」キャンペーンという触れ込みでSunny Side UpというPR企業が仕掛けている運動。なんですが、問題点をまとめたページとかが出来ていたりする運動のようです。一方でまとめのページの方も、トップページにある「問題点」だけ読むと、単なるネガティブキャンペーンに見えなくも無いですが、サイドバーの「2ch関連作業場」内「まとめ2」の方はうまくまとまっています。「ほっとけない ...」ページ内のFAQと読み比べて判断するのが良いでしょう。
いわゆる募金やフェアトレードではなく、売り上げの一部が政策を変えるための活動の資金に使われるということ、また少なくとも日本で「***」マーク付きのホワイトバンドを身に着けると、そうした活動 −しかもその具体的な内容は(少なくとも私が調べた範囲では)良く分からない − に賛同しているという意思表示になるということは理解しておく必要があります。個人的には、自分の身に着けているものが、
そもそもなんで「ホワイトバンド」じゃなくて「ほっとけない」キャンペーンなの?とか思った直後にピンときたのが「MOTTAINAI」。なるほど、この辺のイメージ戦略とかは、いかにもPR企業らしいうまいやりかただとむしろ感心しました。googleで調べると、「MOTTAINAI」の方でも伊藤忠と毎日新聞が募金を含むTシャツ販売をやっているようで。こっちは販売価格1,619(税抜)円のうち、300円がマータイ氏(グリーンベルト運動)への寄付だそうです。
ちなみに、こうした活動に対する私のスタンスは、PALM 第7話「愛でなく/NOT LOVE, But Affection」 獸木野生(伸たまき), 新書館. に強く影響を受けています。漫画なんですが、というかむしろ漫画なので、入門には最適だと思います。
上のエントリを書くために、hottokenai.jpを見直してみると、私が始めてみたときよりだいぶ説明が増えていました。
例えばホワイトバンドをつけようというページには"いろいろなホワイトバンドがあっていい"という記述(右図)や、ホワイトバンドに関する質問、疑問に対する回答などが載っています。こうした、説明責任を果たそうとする態度は、良い傾向だとおもいます。ただ、依然として具体的な活動内容については曖昧な記述しかありません。
もしかすると具体的な行動計画はいまだもってはっきりと決まっていないだけなのかもしれません。こうした活動には、十分な知識、綿密な計画、継続する覚悟等が必要だと思うのですが、ホワイトバンドプロジェクトを知ってから、1ヵ月半で「ほっとけない」運動を立ち上げたというBlogを書いているあたり、ああ、この人はこうした活動についての知識やノウハウ、覚悟が0で、逆に利用されちゃっただけなのかなあと思ったり。
真相がどうであるにせよ、こうした活動から生じたネガティブなイメージによるとばっちりを、無報酬でクリッキング・フィルムに出演した有名人や、さらにはそのフィルムを見て無邪気にホワイトバンドを買い、身に着けている人たちが受けるという残念な構図になっています。しかし一方で、そのとばっちりは、ちゃんと調べれば避けられたとばっちりでもあります。ある活動に参加するとき、よく分からないけどとか、単にカッコいいからで済ませてしまうといかに危険かということを示す、格好のサンプルといえるでしょう。もちろん、そもそもまともな活動であれば良かったんだという話はあるのですが。
おそらくここで書いた方法を使ったのではないかと思われる詐欺が実際に発生しているようです。発覚したページはある意味分かりやすい詐欺サイトですが、同じ手口で一般のオンラインショップにSSL MITMを仕掛けられると、情報を盗まれたことに気づけない可能性があります。
オンラインショッピングには気をつけないと。